AF — Application Function¶
学習目標¶
- AF がアプリケーション側の「要求窓口」として、通信品質やルーティングの要望をネットワークへ伝える役割を果たすことを理解する。
- 信頼(trusted)AF と非信頼(untrusted)AF の違い、およびそれぞれのアクセス経路を説明できる。
- AF が PCF(および非信頼時は NEF)とどのように連携するかを理解する。
- AF が QoS 要求やエッジ(ローカルルーティング)誘導へどのように影響するかを把握する。
前提知識¶
この章で学べること¶
- Why: アプリごとに異なる通信品質・ルーティング要求を、なぜネットワークへ伝える必要があるのか。
- What: AF がどんな要求(QoS/ルーティング/課金影響)を、どの経路で誰に渡すのか。
- How: 信頼AF は直接 PCF へ、非信頼AF は NEF 経由で要求し、PCF がポリシー化して反映する流れ。
Why — なぜ必要なのか¶
アプリケーションごとに必要な通信品質やルーティングは異なります。動画配信は帯域を重視し、オンラインゲームは低遅延を重視するなど、要望はさまざまです。こうしたアプリ側の要望をネットワークへ反映するための「窓口」が必要になります。
例え話: AF は、アプリ業界からネットワークへの「要望窓口・営業担当」のような存在です。AF が無ければ、アプリ都合の QoS 調整やエッジ最適化をネットワークへ依頼する手段がなくなってしまいます。
Overview — 概要¶
AF はアプリケーションの要求(QoS、トラフィックルーティング、課金方針への影響など)を発行します。信頼AF はこれを PCF へ直接渡し、非信頼AF は NEF を経由して渡します。PCF は受け取った要求をポリシー化し、SMF/UPF へ反映します。エッジ(ローカルルーティング)への誘導にも AF が関与します。
Basic Concept — 初心者向け説明¶
AF は、アプリの要望を受けてネットワーク部門へ橋渡しする「営業担当」のような役割です。社内(信頼AF)の要望はそのまま担当(PCF)へ届けられますが、社外(非信頼AF)からの要望は受付(NEF)を通してから届けられます。こうして、アプリの都合とネットワークの都合を安全につなぎます。
Network Function 詳細¶
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 役割 | アプリケーション側の要求窓口。QoS要求・トラフィックルーティング(エッジ誘導)・課金方針への影響をネットワークへ伝える。 |
| 保持情報 | アプリのセッション/フロー要求、サービス識別子など。 |
| 利用する主なAPI | PCF の Npcf_PolicyAuthorization(QoS/ルーティング要求)。非信頼時は NEF 経由の Nnef。 |
| 提供するAPI | アプリ固有。Naf として応答/通知受信を担う(標準化範囲は限定的、要確認)。 |
| 関連Interface | SBI(Naf)。PCF とは N5、NEF とは N33。 |
| 障害時の影響 | 該当アプリのネットワーク連携(特別QoS/エッジ誘導)が不可になる。基本通信は継続するため、影響は当該アプリの最適化に限定される。 |
Architecture¶
flowchart LR
AF_T["AF (信頼AF: アプリ要求)"]
AF_U["AF (非信頼AF: アプリ要求)"]
NEF["NEF (非信頼AFの窓口)"]
PCF["PCF (ポリシー制御)"]
SMF["SMF"]
UPF["UPF"]
AF_T -->|N5| PCF
AF_U -->|N33| NEF
NEF --> PCF
PCF --> SMF
PCF --> UPF
図の読み方: 信頼AF は N5 で直接 PCF へ要求を届け、非信頼AF は N33 経由で NEF を通してから PCF へ届きます。PCF は受け取った要求をポリシー化し、SMF/UPF へ反映することでアプリの要求が実際の通信へ適用されます。
Interface¶
| Interface | 接続 | 用途 |
|---|---|---|
| N5(SBI, Naf/Npcf_PolicyAuthorization) | AF ⇔ PCF | 信頼AF の要求。 |
| N33 | AF ⇔ NEF | 非信頼AF の要求。 |
詳細は Interface辞典 を参照。
Procedure での登場¶
AF はアプリ主導の QoS 変更で登場します。AF → PCF → SMF の流れで、PDU セッションの QoS Flow を変更します。関連する内容は QoS や PDU Session Modification / Release、非信頼AF の窓口である NEF を参照してください。詳細な手順は要確認です。
EPCとの比較¶
4G/EPC でも AF は存在し、Rx インターフェースで PCRF へ要求していました(IMS の P-CSCF などが代表的な AF です)。5G では SBI 化され、PCF へ要求する形(信頼AF は直接、非信頼AF は NEF 経由)になりました(要確認)。
| 世代 | AF の要求経路 |
|---|---|
| 4G AF | Rx → PCRF |
| 5G AF | Naf/N5 → PCF(非信頼AF は NEF 経由) |
Release差分¶
Rel-15 で基礎が定義されました。Rel-16/17 ではエッジコンピューティング連携などの拡張が行われたとされます(要確認)。
3GPP Specification¶
- TS 23.501 §6.2.10 で AF が定義されるとされる(要確認)。
- TS 23.503 = ポリシー関連(AF influence / PolicyAuthorization)(要確認)。
- TS 29.514 = Npcf_PolicyAuthorization(個別の章番号は要確認)。
Summary¶
- AF はアプリケーション側の「要求窓口」であり、QoS要求・ルーティング・課金影響などをネットワークへ伝える。
- 信頼AF はオペレータ網内から PCF へ直接、非信頼AF は NEF を経由して要求する。
- PCF が AF の要求をポリシー化し、SMF/UPF へ反映することでアプリ要求が実際の通信へ適用される。
- エッジ(ローカルルーティング)誘導にも AF が関与する。
- 4G の Rx(PCRF 宛)からの流れが、5G では SBI 化され PCF 宛(信頼は直接/非信頼は NEF 経由)になった。